あばのプロフィール
「おちゃはな」を訪問いただきありがとうございます。
"あば"は地方在住のサラリーマンです。
メーカーの調達部門に所属しており、バイヤー業務をしています。
はじめに
調達業務の大半は、近い将来AIに置き換わります。
産業革命に匹敵するレベルだと思います。
バイヤーにしかできない事、求められる事は何か。
このブログでは未来への備えとして、
効率性/生産性を上げるための「あばの考え」を発信していきます。
入社1年目で副業を意識
2008年4月に入社しました。
半年後にはリーマンショックで自宅待機を命じられました。
サラリーマン生活に危機感をおぼえ、副業を考えはじめました。
色々検討しましたが、株がこれから上がると考え、株投資を開始しました。
仮想通貨で失敗
子育てが落ち着き、自分の時間が少しできるようになりました。
再び副業について考え、2017年に仮想通貨を開始しました。しかし、あえなく失敗。
お金儲けだけでなく、本業や人間性の成長にもつながる事をしなければ、満足感が得られないと思うようになりました。
ブログを始めたきっかけ
私が尊敬する取引先の社長が調達業務のブログを紹介してくれました。
そのブログには私が悩んでいた事についての記事がありました。とても勇気づけられたのと同時に、私のやりたい事はこれだと思いました。
「自身の成長」と「読み手への勇気づけ」と「副業」が合わさっていたからです。
さいごに
まずは1年継続する事を目標にしました。
頑張って記事を作成していきますので、ご愛読お願いします。
皆様からの意見やコメントをお待ちしています。
調達(発注先)マップの作り方【原価低減手法】
皆さんの会社はコロナショックで仕事量が減っている事と思います。不景気の時は調達などの間接部門は改善業務がメインになります。
私は去年、改善業務をしていましたが、最初にしたことが調達マップの作成でした。どこに何をどれだけ発注しているかの見える化です。現状の把握をしながら、改善ネタを見つける手法に非常に有効でした。
今回は、発注先マップの作り方についてまとめていきます。
調達マップが必要な人
1.管理職
2.発注先が多いと感じている人
3.原価低減をしたい人
1:管理職
管理職は自部門の調達戦略を考えなければなりません。発注先が一目で把握できる調達マップは必須です。
2:発注先が多いと感じている人
発注先が選定されているのは様々な理由があります。集約化する為には、上司の承認が必要であり、説明資料として調達マップが必要になります。
3:原価低減をしたい人
調達マップは俯瞰して発注先を見る事ができます。新たな比較対象ができ、価格交渉のネタを手に入れる事ができます。
調達マップを作る目的
1.購入価格の異常値を発見する
2.発注先の「量」「金額」の見える化
3.発注先のマネジメント
1:購入価格の異常値を発見する
調達マップは類似品を横並びにします。すると、金額が他よりも高いor安いものが出てきます。異常値が基準となることを防ぎます。
2:発注先の「量」「金額」の見える化
仕入先は自社の発注量を理解していません。バイヤーと今後の発注見込みの打合せをしますが、内容が複雑なケースが多く、明確な回答がもらえません。調達マップがあると「量」「金額」が見える化でき、仕入先が営業戦略を立てる事ができます。こうなるとWIN-WINの関係を築くことができます。
3:発注先のマネジメント
管理職が中長期計画で発注先をどう育てるか考えています。大体3、4社を主力とするのですが、現状把握に必要となります。
調達マップの作り方
1.機種の製番を決める(受注生産限定)
2.機種×品目でまとめる
3.主要部品を品番別にまとめる
1:機種の製番を決める(受注生産限定)
受注生産に限った話になりますが、対象の製番(プロジェクト)を選定してください。客先仕様で同じ機種でも発注品が異なると思いますが、対象を決めましょう。なるべく標準的な仕様を選んでください。
2:機種×品目でまとめる
機種を列、品目を行に書いて表を作成します。表に入力する値は「発注先」「品番」「金額」を入力してください。これができればマップの第一段階は完了です。
3:主要部品を品番別にまとめる
2では線を引くイメージですが、今度は面をつくります。
そのために主要部品ごとにまとめていきます。
メンテナンスが大切
マップはメンテナンスをしていくことが重要です。管理職がメイン担当になりましょう。頻度は年1回行ってください。貴重な財産になりますよ。
子供と一緒にテレワークしてみた
テレワーク指示が出たので、子供と一緒に自宅でテレワークを開始しています。
子供が小さい(小学2年生、年長)ので、最初は仕事に集中できるか不安でした。
通常のテレワークと違い、家族全員が家にいる状態で仕事をしなければなりません。
私は仕事を持ち帰らない主義なので、色々と戸惑いました。
今は、テレワークは有効だと感じています。
今回は、子供と一緒にテレワークをする事のメリットとデメリットをまとめていきます。
メリット
1.通勤時間が“0”
2.子供と過ごす時間が増える
3.家事の手伝いができる
4.仕事の横やりがない
1:通勤時間が“0”
会社に行く必要がないので、通勤時間がなくなります。
電車の方は満員電車に乗らなくていいですし、コロナへの警戒も不要です。
車の方は交通事故のリスクも“0”になります。
2:子供と過ごす時間が増える
子供が起きる前に出勤していた方も、子供と一緒にご飯を食べたりすることができます。
さらにコミュニケーションが増え、幸せな時間を過ごせます。
3:家事の手伝いができる
奥様に家事のほとんどを任せていた旦那(私含む)は他者貢献のチャンスです。自分ができそうな家事はどんどん率先して行いましょう。言われる前にやると奥様は喜んでくれますよ。
4:仕事の横やりがない
上司や同僚から突然の依頼がくる事がなくなります。集中力がUPし、予定通りに仕事を進める事ができるので生産性が向上します。
デメリット
1.子供のペースになると仕事に集中できない
2.業務環境が整っていない
3.会社内と閲覧権限が違う
4.周りとのコミュニケーション不足
5.一人の時間がとりづらい
1:子供のペースになると仕事に集中できない
子供は親の仕事の見たことがないので、分かっていません。テレビで子供が親の仕事場にいくと感動しているように想像が全くつかないのです。なので、何回も話かけてきます。話をしてしまうと仕事に集中できなくなります。
2:業務環境が整っていない
私は仕事部屋がないので、マイデスクがありません。会社ではノートPCの他にモニターがあるので、2画面で仕事をしています。家にはモニターがないので、ノートPC1台で仕事をしなければならず、生産性が落ちます。
3:会社内と閲覧権限が違う
テレワークは外部から会社のネットワークにアクセスするので、セキュリティが厳しくなります。その結果、閲覧権限もかわるので、業務への影響が出てきます。
4:周りとのコミュニケーション不足
仕事をしていると周りの同僚と共有する事がありますが、これらができなくなります。仕事は一人でするのではないので、コミュニケーションが取れなくなると、モチベーションの低下にもつながります。
5:一人の時間がとりづらい
通勤時間に読書やスマホを見たりと一人の時間を有効に活用していたのが、なくなります。車通勤でもラジオや音楽を聞いたり寄り道をしたりしていたのが無くなります。この時間は大切にしていた方は大きな痛手です。
デメリットは最初の心配事を含めたので多くなりましたが、どれも解決策があります。子供に毎日の課題を与えました。終わればゲームや動画視聴を許可しています。子供と部屋を分けるために仕事部屋を作りました。テレビをモニターにして事で生産性を維持しました。他も慣れれば気になりません。
経済を止めずにコロナを収束させて元の生活を取り戻しましょう。
資材購買部門の担当変更あるある【若手社員編】
この記事は初めてバイヤーになった方/初めて担当が変わった若手社員に向けて書いています。
担当変更した途端に仕入先が値上げを要求してきた。品質不具合が急に頻発したが、有効な対策が打てていない。
8年前の私も同じ状況に陥りました。バイヤーとして最悪のスタートでした。
何故こうなるのか。結論から言います。
それは、「引継ぎをしっかりしていないから」です。
そこで今日は引継ぎの不足による負のスパイラルについてまとめていきます。
仕入先が値上げを要求してくる
購買品の適正価格はバイヤーと仕入先と協議して決めます。つまりお互いが納得した価格です。しかし、中にはバイヤーが仕入先を押し切って決めた価格が存在します。そうなると、仕入先が不利益を被っているわけですから適正価格に修正したいとずっと思っています。なので、バイヤーが変わった時が絶好の機会です。その時は、仕入先ともう一度協議してください。お互いが納得した適正価格で気持ちよく売買しましょう。
コンタクトを取らなくなる
顔合わせをしていないと連絡を取るときに躊躇してしまいます。相手が分からないとメールで済ましてしまいがちです。それでは相手に思いが伝わりにくくなってしまいます。小さい事のように思いますが、積み重なると大きな問題になり、後工程に迷惑をかけてしまいます。
引継ぎ方法
このような事にならない為に、最初にも述べましたが、引継ぎをしっかりしなければなりません。しかし、引継ぎの時間はなかなかとれないのではないでしょうか。効率的な方法を書きに示します。
1.前任者が引継書を作成する
2.引継ぎは上司にも立ち会ってもらう
3.OJTは不要
4・仕入先に挨拶に行く
1:前任者が引継書を作成する
効率的な引継方法には引継書が全てです。なので、前任者は引継書をしっかり作りましょう。5W1Hを入れて簡潔な文章にしましょう。
2:引継ぎは上司にも立ち会ってもらう
引継ぎをするときは会議室をとり、上司にも立ち会ってもらいましょう。業務の整理整頓ができ、生産性がUPできます。上司の理解度もあがるので、迷った時に相談しやすくなります。
3:OJTは不要
調達はローテーションが頻繁に行われます。そのため誰でも出来るように継続性のある業務にしなければなりません。OJTが必要だという人は引継書を作りたくない人なので、言葉でなく文書でもらいましょう。
4:仕入先に挨拶に行く
顔合わせは重要です。担当変更は仕入先にとって不安です。仕入先の工場に行き、コミュニケーションをとりましょう。
4月から担当変更になって、仕事がうまくいっていないと感じたら上司に相談して引継ぎをやり直してもらうことも提案してみてください。
仕入先にまだ行っていない方も今はコロナで出張できませんが、落ち着いたら早く行きましょう。
プロジェクトメンバーの役割
会社で新事業を行うときにプロジェクトを結成しています。社長直下に配属or部門ごとなど形態は新事業の大きさによって様々です。
私は去年、調達部内のプロジェクトメンバーとして改善業務を行いました。目標を達成できましたが、通常はバイヤーとして、個人業務がメインなので、仕事の仕方が違うことに戸惑いました。
一般的にプロジェクトの目標達成率は約30%と言われており、多くの方が貴重な成功体験をできていません。
そこで今日は私の成功体験を基にプロジェクトメンバーとしての役割をまとめていきます。
プロジェクトチームとは
特定の目的を達成するために抜擢されたメンバーが、思いを一つにして、お互いに影響を与えながら進んでいける集団の事です。
なぜプロジェクトを立ち上げるのか
近年ビジネスの環境変化が早くなってきている対応策です。プロジェクトチームを結成し、短期間で新事業を立ち上げてビジネスチャンスを掴む取り組みが主流になっています。
プロジェクトメンバーの取り組み
1.リーダーに役割を決めてもらう
2.戦略(方法)を自分で考える
3.メンバー間のコミュニケーションをしっかりとる
4.進捗は毎週報告する
1:リーダーに役割を決めてもらう
プロジェクトの目標は決まっているが役割が決まっていない事があります。通常業務で似た仕事をしている方がいるので、しっかり線引きをしないと雑用係になり、プロジェクトが失敗してしまう可能性があります。
例「案出し」はプロジェクトチームが行い、「仕入先との交渉」はバイヤーが行う。
2:戦略(方法)を自分で考えよう
リーダーは目標を具体的に説明してくれますが、戦略(方法)については答えをもっていません。ここがメンバーとしての一番の見せ場です。QCストーリに沿って戦略を立ててください。リーダーを引っ張るつもりで取り組みましょう。
3:メンバー間のコミュニケーションをしっかりとろう
プロジェクトメンバーは各部門から抜擢されており、将来の有望株です。今後のあなた部下や上司になる人材なので、仲良くなりましょう。プロジェクトメンバーは現状を変化させるために集まっているので、今までと同じでいいという発言は控えてください。
4:進捗は毎週報告する
リーダーへの報告は毎週行い、情報を共有しましょう。プロジェクトは先に述べた通り、短期間で目的を達成するために立ち上げられています。その為、上層部は予定通り進んでいるか非常に関心を持っています。進捗はフロア内で行いましょう。バイヤー達にも見える化できます。
おわりに
私はプロジェクトに参加できて非常に有意義でした。今はバイヤー業務を行っておりますが、考え方が変わり、モチベーションも向上しました。他にも得たモノはたくさんあります。皆さんもプロジェクトメンバーの打診や応募があれば手を挙げて、成功体験を手に入れましょう。
【バイヤー向け】受注生産のメリット/デメリット
受注生産のメリット/デメリットは会社全体で見た場合と資材購買(調達)部門だけで見た場合とは違います。
今日は調達にとっての受注生産のメリット/デメリットについて書いていきます。
メリット
- 品質不具合の波及性が少ない
- 在庫がない
- 転注しやすい
1.品質不具合の波及性が少ない
受注生産は1品1様なので、機械は毎日違う部品を加工しています。1つの加工した部品の不具合が発覚しても、連続して生産していないので、波及性がありません。その為、調達でのリコールリスクは“0”です。
2.在庫がない
受注生産は発注してから製作するため、作り置きすることがありません。次いつ注文が来るか分からないものを製作するのは非常にリスクがあるためです。最近は下請け法により企業は口頭発注を厳しく指導しているので、仕入先も余分な在庫はありません。
3.転注しやすい
受注生産では同じ機種でも受注毎に新品番が発生します。すなわちオーダーメイドした箇所です。新図であれば過去に同類部品があっても新たに発注先を選定するフローになるので、別の発注先に出す事が多々あります。別の発注先で価格が安ければ同類の部品も価格が下がるのであれば、注文が切れたタイミングで転注します。
デメリット
- 納期遅れの負のスパイラルが発生する
- 製作リードタイムは仕入先の生産状況に左右される
- 発注先からの問い合わせが多い
- 特急依頼が多い
1.納期遅れの負のスパイラルが発生する
受注生産は設計が図面を描く所からスタートします。最初の出図納期が遅れれば、製品の納期が遅れ、さらに組立納期も遅れてしまいます。納期遅れのしわ寄せは全て組立にいき、夜勤や残業を行えば収益を圧迫する負のスパイラルになっていまいます。受注生産は納期厳守に見えないコストがかなりかかっていると私は思います。納期遅れ“0”を実現できれば会社のアピールポイントになると思います。
2.製作リードタイムは仕入先の生産状況に左右される
受注生産をしているメーカーの仕入先は1社の依存度は高くありません。なぜなら、発注量の波が激しいので、1社に偏ると経営が成り立たないためです、何社かに分散させてリスクをとっています。その為、世の中全体が忙しくなると、仕入先はすぐに負荷オーバーになり、納期コントロールが非常に難しくなります。
3.発注先からの問い合わせが多い
毎回違う部品を製作すること変化点が発生します。図面変更や工程変更や作業者の変更など様々です。これらの変化点に対し、発注先から問い合わせがあります。
4.特急依頼が多い
設計や営業から「すぐほしい」とお願いされたことはないでしょうか。下記のような時に特急で部品を手配しなければならない状況が発生します。
・立会指摘の修正
・現地据付中の不具合修正
・組立途中の不具合修正
おわりに
資材購買部門からみると、受注生産は見込み生産と比較して非常に煩雑な作業をしなければなりません。トヨタ方式の改善事例等の紹介がありますが、受注生産には丸々当てはまらない辛さがあります。そのため、価格査定方法の効率化や発注システムの見直しが課題となっています。次回はその点についても述べていきますね。
資材購買部門で出世する方法
2000年以降では資材購買部門から社長になる人がでてきています。
日本ではトヨタ自動車の渡辺捷昭元社長、東芝の田中久雄元社長です。
アメリカではApple社のCEO/Tim Cook氏 、GM社のCEO/Mary Teresa Barra氏が挙げられます。
つまり、バイヤーも頑張れば社長になれる時代になっています。
今日は調達に配属されている若手社員(10~20代)に向けて出世する方法を紹介します。
社長まではいかなくても管理職になりたいと思っている人にも有益な記事です。
出世する人物像とは
結論から述べると、「購買戦略を示し、結果を出す人」です。
自分で最適な調達方法を考えて周りに発信し、成功を収める人です。
具体的にどのような能力が必要なのかを紹介します。
出世するために必要な3つの能力
- 情報収集
- 論理的思考力
- リーダーシップ
この3つを伸ばせば出世する人物像に近づきます。次に鍛える方法について述べます。
1:情報収集
まずは「担当品目」の情報を集めます。その為に現場に行きましょう。五感で触れる事で理解度が違ってきます。
次は「数字」の情報を集めます。例えば価格/不良率/リードタイムです。数字の感覚を養うと「ものさし」を持てるようになり、説得力のあるデータを作成できます。
2:論理的思考力
仕事の内容を100%一人で理解することは不可能です。しかし、要点をまとめて理路整然と語らなければなりません。まずは「社内会議の議事録係」をおすすめします。人の話を聞きながら要点を書くハイブリットの作業を訓練できます。
次は「議事進行係」をおすすめします。複雑な物事を整理・整頓できるようになります。
3:リーダーシップ
周りを巻き込んで牽引する能力です。若手社員には恐れ多いと思うかもしれませんが、遠慮はいりません。先輩方はあなたに発信力があればついていきます。
社内の「プレゼン」や「QC大会」に出ていくことで伸ばす事ができます。
今日紹介した「人物像」は転職するときにも重宝されます。
募集要項にも「セルフスターターな方」とよく記載がありますが、同じ意味です。
調達業務は大変ですが非常にやりがいがあると思っています。
皆さんも社長を目指してみてはいかがでしょうか。