価格の妥当性をどう説明するか
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【目次】
- 妥当性を確認する4STEP
- STEP1 予算内に収まっているか
- STEP2 前注価と同じか
- STEP3 査定を満足しているか
- STEP4 相見積で最安値か
- おわりに
妥当性を確認する4STEP
ここ10年で法律がどんどん整備されています。下請法、SOX法などです。
業務フローが見直され、1円の商品への値決めでも上司の承認が必要です。
あなたは、上司に価格の妥当性をどのように説明していますか。大量に価格決定を抱えている方は1つずつの査定に時間をかける事はできませんよね。今回は価格の妥当性を導く4STEPについて書きます。営業の方にも参考になるのでぜひ読んでください。
STEP1 予算内に収まっているか
STEP2 前注価と同じか
STEP3 査定を満足しているか
STEP4 相見積で最安値か
STEP1 予算内に収まっているか
予算に入らなければ赤字になってしまうので必須項目です。
予算未達の場合は仕入先と交渉しましょう。予算がわからない方は生産管理に聞いてみてください。ただし品目1点ずつには予算はついていない可能性がありますので、次のSTEPで妥当性を確認していきます。
STEP2 前注価と同じか
新規図面には類似図面が存在します。そこで、類似部品の価格と新規図面との違いを確認してみてください。タップ位置が変わった場合は同価格に交渉できます。
タップ位置が増えた場合はその分の価格を加味してください。中身が違うのに価格を同じにする必要はありません。同等レベルであることを上司に説明できれば承認されます。
STEP3 査定を満足しているか
今回は査定方法を2つ紹介します。パターンをつくれば簡単にできます。また説得性が増すので上司への説明が簡潔にできます。
- WCT (Weight Cost Table)
類似部品の重量をあたりのコストをグラフで比較します。直線の付近にあれば妥当性ありと判断します。異常値があれば仕入先と交渉します。
- 重回帰分析
2つ以上の変数を用いて査定値を算出する方法です。WCTとの違いは変数が2つ以上できる事です。ちなみにWCTは1つです。重回帰分析はエクセル関数にあるので理論が分からなくても変数さえ決めてしまえば簡単にできます。変数の例は、板金の板厚と曲げの回数などです。変数が多い方が正確性は増しますが、工数が増えるのでまずは2or3の変数で作成してみてください。見積と査定値をグラフで比較します。直線の付近にあれば妥当性ありと判断します。異常値があれば仕入先と交渉です。どうしても見積と査定値が合わない場合は、見積に一貫性がないので、仕入先にヒアリングしてください。
STEP4 相見積で最安値か
見積をとった中で一番安ければそれが適正価格です。
最後はこの方法で上司の承認をとりましょう。
しかし、相見積もりで気を付けないといけない事が2点あります。
守らないと仕入先との信頼関係が失われてしまいます。
- 相見積もりしている事を宣言する。
- 見積は一発勝負で判断する(ネゴはしない)。
おわりに
価格の妥当性はやり方を間違えると非常に時間がかかりますが、4STEPの順番で行えば効率が上がります。特に査定は、他社や別部品と比べて異常値でないかを把握できるので、上司が一番知りたい情報です。バイヤーにとっても「価格のものさし」になるので、是非とも試してみてください。